「国技としての相撲について思うこと」
日本の伝統とは?
最近相撲の話題がテレビを賑わせていますね。相撲の話題といっても、相撲が盛り上がっているというのではなく、暴力事件やセクハラ問題、そして最近では人命救助についてニュースで騒がれています。
特に最近の、人命救助で土俵に上がった女性に「降りなさい」と言ったのは衝撃でした。アナウンスだけでなく、その後に大量の塩が撒かれたのも海外でも話題になっています。
最近の一連の流れを見ていると、もはや相撲は国技ではなく「村技」ぐらいではないかと考えます。男性だけ、人命よりも伝統を重んじる国技って何でしょうか。こうしたところから見直していくべきだと考えました。
なぜ相撲は女人禁制?
そもそもなぜ相撲は女人禁制なのでしょうか?土俵が女人禁制の理由としては「女性は穢れている」という概念があるからだそうです。
具体的には、
・女性には生理があり、出血を禁忌する考え方にそぐわない為
・女性は男性を惑わすという考えがある
ということでした。
個人的には、何か根拠があるというより、単なるこじつけにしか思えません。
調べてみると、今回以外に過去にも太田房江大阪府知事(当時)や森山真弓官房長官(当時)が土俵で表彰杯を授与したいと申し出たが、いずれも拒絶されたということがあるそうです。
さらについ2日前(4月6日)にも兵庫県宝塚市の女性の市長が市内で行われる大相撲の春巡業で、土俵の上であいさつしたいと日本相撲協会側に申し出て、断られたということがあったそうです。理由は「伝統に配慮してもらいたい」とのことだそうです。
後世に伝えるべきものと後世の為に変えるべきものがあると思います。変えるべきものは変えるといった姿勢が必要ではないでしょうか。
国際的には相撲は女人禁制ではない
皆さんは国際相撲連盟をご存知でしょうか?(私は知りませんでした)。
以下が国際相撲連盟についての記述です。
日本相撲連盟が日本相撲をスポーツをとして広めようとした際に、国際的なアマチュア相撲の団体として創設したものである。 またオリンピックへの相撲の参加を目指して作られたという意図もある。
(参考:ウィキペディア)
この中の活動としては、世界相撲選手権大会および世界女子相撲選手権大会を主催しているそうです。
あれ?世界女子相撲大会?ということは世界的には女性も相撲競技の選手として認められているということになります。女人禁制は日本の相撲だけなんですね。
今後の方向性について(提案)
冒頭にも書きましたが、最近の日本の相撲については疑問に感じざるを得ないことが多くあります。相撲は日本の国技という扱いになっており、国を代表するスポーツです。
また、2014年からは公益法人にも指定され、税制状優遇を受けています。
「公益財団法人とは、営利を目的としない一般財団法人のうち、非常に厳しい審査を経て“公益性”が認められた法人」を言います。最大の特徴は、大きな税制上の優遇措置を受けられることです。特に、公益を目的とする事業は非課税となっています。
こうした立場である以上、中での不祥事は許されるものではないと考えます。また、差別にあたる現在の考え方も見直すべきではないでしょうか。
今後の目指す方向性(案)としては、
・徹底した情報開示による透明性
・女性差別とも捉えられかねない体質の改善
・協会をはじめとした日本相撲関係者への教育(意識改革)
が必要ではないかと思います。
国技というからには世界に胸を張れるスポーツになってもらいたい!と心から願います。
(参考)
・人命救助も「女性下りて」 土俵はなぜ女人禁制になったか
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/226642
日刊ゲンダイ(2018年4月6日記事)
・女性市長 土俵上のあいさつ断られる 兵庫 宝塚
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180406/k10011392591000.html
NHK NEWS WEB(2018年4月6日記事)